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新人で精神科に勤めないほうが良いと聞いたことはありませんか?
- 看護技術が上達しない
- はじめが一般科じゃないと身体を看ることができなくなる
- 精神科スタートだと精神科以外できなくなる
私は現役で精神科看護師を7年間続けている看護師です。私のまわりでは新人の時に精神科から始まり、一般科や訪問看護師になった方を何人も見てます。
当記事では、現役の精神科看護師が精神科での仕事で実際に体験したことを含めながら解説します。
記事を最後まで読めば、精神科で勤めるメリットやデメリットが分かるでしょう。
精神科看護師の仕事に興味がある方は、最後までご覧ください。
精神科看護師の仕事内容
- コミュニケーションによる心のケア・看護
- セルフケア援助
- 与薬
- 診療の補助
- 身体状態の観察・アセスメント
1つずつ解説します。
コミュニケーションによる心のケア・看護
コミュニケーションによる心のケア・看護は精神看護の主な仕事の1つです。
精神疾患を持つ患者さんの症状はその人によって違います。
コミュニケーションの中で症状を把握し、患者さんの悩みを理解することで、患者さんに寄り添った看護ができるのです。
患者さんの入院前の生活背景も理解すると、精神状態の良し悪しも分かってくるのでコミュニケーションは重要な仕事になります。
セルフケア援助
精神看護においてセルフケア援助も仕事の大きな割合を占めます。
精神科の患者さんはセルフケア不足になる方も多いため、セルフケア援助が重要です。
患者さんがセルフケア能力を獲得することで、患者さんの退院支援にも繋がります。
与薬
精神科の患者さんの中には病識がない方もいます。
与薬業務は確実な内服をして頂くことで、少しでも早く患者さんの治療に繋げることができる重要な仕事です。
患者さんの希望時や精神症状悪化時に頓服薬を与薬します。
内服や頓服薬により、患者さんの精神症状がどのように変化するのか観察することも重要な看護に繋がります。
診療の補助
医師の診療の補助で採血や点滴、筋肉注射などの医療行為を行います。
医療行為を行う機会は一般科と比べると少ないかもしれません。
ただ、行う機会は適度にあるので、看護技術が上達しないわけではないです。
身体状態の観察・アセスメント
身体状態の観察・アセスメントは精神科で重要です。
精神科では薬の過剰内服や拒食、薬の副作用による悪性症候群など、身体状態の観察が必要な場合も多く、血液データの理解も必要になります。
身体疾患の勉強も充分できる機会はあるでしょう。
精神科看護師になるメリット・デメリット
精神科看護師になるメリット
- コミュニケーションスキルが身につく
- 人間関係の良い職場が多い
- 残業が少ない職場が多い
- 夜勤での負担が少ない
1つずつ解説します。
コミュニケーションスキルが身につく
精神科では、患者さんとじっくり関わる機会が多いです。
コミュニケーションが苦手な方も様々な患者さんと話していくうちに、コミュニケーションスキルが身についていきます。
私も人見知りが強く、初対面の方と話すのは苦手でしたが、精神科で勤めているうちにコミュニケーションスキルが磨かれ、徐々に慣れてきました。
私生活や別部署に異動になったときも役立つスキルが身につけることができます。
人間関係が良い職場が多い
全ての精神科の職場が必ず人間関係が良いとは限りません。
ただ、精神科は男性看護師が多い場合があるので、ギスギスした雰囲気になりにくく、人間関係が良い職場が多いです。
私も人間関係が悪い職場にいた経験がありますが、精神科に移ったら人間関係で悩む機会がほぼない状態で働いてます。
人間関係で悩んでいる看護師さんにとって、精神科は比較的オススメの職場です。
残業が少ない職場が多い
全く残業がないわけではありませんが、比較的残業が少ない職場が多いです。
看護師の職場だと残業のある職場も多くあります。精神科病院や病棟だと急変や緊急入院の対応が多くないため、残業の少ない場合が多いです。
プライベートを充実させたい人にとっては、働きやすい職場が多いでしょう。
夜勤での負担が少ない
職場にもよりますが精神科での夜勤は比較的負担が少なく、仮眠できる場合が多いです。
一般科での夜勤では、「仮眠できない」「休憩時間がない」といった話をよく聞きます。
夜間入院対応や急変などがあれば、仮眠や休憩時間がとれないことはありますが、一般科に比べれば少ないです。
自分の身体の負担を減らしたい人にもメリットになります。
精神科看護師になるデメリット
- 患者さんからの暴言や暴力に合う可能性がある
- 医療処置が少ない
- 精神的負担がある
1つずつ解説します。
患者さんからの暴言や暴力に合う可能性がある
精神科勤務だと患者さんからの暴言や暴力に合う可能性はあります。
あくまでも患者さんの精神症状の不良により起こるのです。
しかし、看護師も人間だから、症状と分かっていてもショックです。
暴言や暴力に対して冷静にアセスメントした上で、看護師間で共有しつつストレスを上手く発散していくことが必要でしょう。
医療行為が少ない
精神科は一般科と比べると医療行為が少ないです。
医療行為の勉強や早期に技術の習得を目指す人にとってはデメリットになる可能性があります。
医療行為をメインに習得したい人は、一般科での勤務の方が良いかもしれません。
精神的負担がある
患者さんによる暴言や暴力を受ける機会があり、患者さんの話の内容によっては聞くのが辛くなってしまう場合があります。
精神的なストレスを抱える可能性があるため、精神的なタフさは必要になるでしょう。
精神科看護師に向いている人・向いていない人
精神科看護師に向いている人
- 患者さんと根気強く関われる人
- 精神的に強い人
- 人とコミュニケーションをとるのが好きな人
- 患者さんの生活に関わりたい人
1つずつ解説します。
患者さんと根気強く関われる人
患者さんと根気強く関われる人は精神科看護師に向いてます。
患者さんの中には、すぐに心を開いてくれる方ばかりではありません。
また、少しのコミュニケーションでは相手の強みや良い部分を理解するのは困難です。
長期入院の方と関わり、退院支援を行ったりしていくには、患者さんと根気強く関わっていく必要があります。
精神的に強い人
精神的に強い人は精神科看護師に向いてます。
患者さんの精神症状によっては暴言や暴力を受ける機会もあるので、精神的な強さも必要です。
人とコミュニケーションをとるのが好きな人
精神科看護師は人とのコミュニケーションが好きな人には向いてます。
患者さんの心のケアをしていく上で、コミュニケーションが欠かせません。
精神症状によっては、自身のことを上手く言葉にできない方も多いです。
そういった方のために、観察力やコミュニケーション力を発揮し、患者さんの言葉や状態を把握していける方は精神科看護師に向いています。
患者さんの生活に関わりたい人
精神科では患者さんの退院後の生活を見据えた関わりをする機会があります。
患者さんの退院後の生活を考えた退院支援は難しいです。
多職種連携していく上で、看護師からの意見は大きいでしょう。
その分やりがいを感じることができます。
患者さんの生活に関わりたい人には、精神科看護師は向いているでしょう。
精神科看護師に向いていない人
- 看護技術を早く習得したいと考えている人
- 精神的に弱い人
- コミュニケーションとるのが苦手な人
それぞれ解説します。
看護技術を早く習得したいと考えている人
一般科での急性期のような技術を習得する機会は精神科では少ないです。
点滴や採血、尿道留置カテーテルの挿入などの技術習得の機会はありますが、一般科ほどは多くないのが現状です。
看護技術や医療行為を早く習得したいと考えている人には向いていないでしょう。
精神的に弱い人
精神的に弱い人は精神科看護師に向いてないでしょう。
精神状態が悪い患者さんからの暴言や暴力を受ける機会はあります。
精神的に強かったり、上手く聞き流せる人でないと精神的な負担が大きいです。
自分が精神的に弱いかもしれない、言われたことを真に受けやすい人には向いてない可能性があります。
コミュニケーションをとるのが苦手な人
精神科では患者さんとのコミュニケーションの機会が非常に多いです。
コミュニケーションが苦手な人にとって、コミュニケーション技術を使う職場は辛いでしょう。
自分はコミュニケーションが苦手だと思う方には精神科は向いてないです。
新人看護師にも精神科をオススメできる理由3選
上記で解説してきたことから、新人看護師が精神科に勤めても大丈夫な理由は下記の3つです。
- 基本的な看護技術を身に着ける機会は多い
- 精神科でのコミュニケーションスキルは一般科でも重宝される
- 人間関係で悩む機会が少なく、長期的に看護師として働ける
それぞれ解説していきます。
基本的な看護技術を身につける機会は多い
精神科では、看護技術が身につかないという話を良く聞くけど、実際はそんなことはありません。
患者さんの身体状態を観察する機会が多く、合併症を患う患者さんも多いのが現状です。
点滴や採血、吸引等の看護技術を経験する機会は多いので、新人看護師さんも基本的な看護技術を習得できます。
精神科でのコミュニケーションスキルは一般科でも重宝される
精神科で習得できるコミュニケーションスキルは一般科でも重宝されます。
精神科の患者さんも一般科に入院される機会は多いので、精神科での経験が活かされることは多いです。
精神科での経験がない人と比べると、経験がある分落ち着いて対応できるようになります。
現在日本では、認知症の患者さんが増えてきていることから、精神科で認知症の患者さんと多く関わることで、一般科で実際に対峙しても対応できることも増えるでしょう。
人間関係で悩む機会が少なく、長期的に看護師として働ける
精神科では、男性看護師が多い傾向があるので人間関係で悩む機会が少ないです。
一般科で聞くような人間関係で悩む機会が少なく、看護師として長期的に働くことができるので精神科はおすすめです。
私も新人の頃は一般科で働いていましたが、人間関係で非常に悩みました。
精神科で働くようになってからは人間関係で悩むことが極端に減り、今も精神科看護師として働いてます。
精神科看護師はおすすめできる!
今回は、現役の精神科看護師が精神科をオススメできる理由を解説しました。
精神疾患は誰にでも起こりえるので、精神科での経験は私生活でも活かせるでしょう。
精神科で働き7年が経ちますが、精神科看護師はおすすめできる診療科だと考えてます。
興味がある方はぜひ精神科で働いてみてください。